「ゆめパのじかん」の上映会&対談講演会
神奈川県川崎市にある子どものための遊び場、川崎市子ども夢パーク(通称=ゆめパ)を3年にわたって撮影したドキュメンタリー映画「ゆめパのじかん」の上映会が9日、山ノ内町文化センターで開催され、同所を運営するNPO法人たまりばの代表理事を務める西野博之さんと竹内延彦教育長の対談講演会も開催された。
西野さんは約40年近く学校に行きづらい子どもたちの居場所づくりにかかわり、2003年に未就園児から高校生まで幅広い年齢の子どもたちが利用する同園を開設した。
里山ようちえんおやまのおうちと(一社)てとてが主催し、長野県みらい基金「特色ある学び」寄付プログラムにより同会が開催され、2回の上映後、「子どもが安心して育つことができる社会とは」というテーマで西野さんと竹内教育長がステージで対談した。
不登校児が増加傾向にある昨今、同映画に多くの反響があるのは「生きづらいと思っている子どもが増えていることが背景にある」と西野さん。ゆめパを作ろうとしたキッカケについて「学校に行き始めて1カ月で不登校となり『大人になれない』と嘆いた1人の子を救いたいと思った」と小規模施設でスタートしたエピソードを話した。
また、学生時代にフリースクールに出合い、企業、NPO、行政と立場を変えながら子どもや若者支援に携わる竹内教育長からの数々の問いに対して、西野さんは「自己肯定感を持てない子が多くなってきている。大人の良かれは子どもの迷惑。大人たちがやらせたい『時間』を与えるのでなく、子どもたちがやってみたい思う『じかん』を提供するべき」などと語りかけた。
講演会には子育て世代を中心に約70人が参加。映画の上映会との双方に参加する人がほとんどだった。