学生採用に効果あり

志賀高原の魅力を感じながら、夏の新アクティビティも体験

 北信地域振興局が山ノ内町の旅館・ホテルを対象に実施した学生向けインターンシップ促進モデル事業で、県内から参加した学生ら20人のうち、就職内定者が7人に上ることが分かった。旅館・ホテル側からは「英語が話せる学生を採用でき、助かる」と、外国人旅行客の増加に伴い喜びの声も寄せられている。

 北信合同庁舎でこのほど開かれた就業促進・働き方改革北信地域会議で報告された。同事業は、温泉やスキー場などが集積する山ノ内町をモデル地区に、インターンシップ体験を通して学生らに町内の観光業に就業してもらう目的で実施。同時に、知名度向上や地元の魅力発信にもつなげている。事業はコンサルティングも手がける㈱ヤドロク(渋)に委託。年間事業費の50万円は主にインターンシップ受け入れ宿への協力金として活用した。
 受け入れ施設は、湯田中渋温泉郷、志賀高原、北志賀高原の20施設。県内の大学、短大、専門学校の4校から学生ら20人、このほか県外から大学生と専門学校生の53人が参加し、夏と冬の各2週間にわたり、山ノ内町の観光施設で就業体験をした。
 研修内容としては、ホスピタリティ産業の面白さ、学校では教えられないマニュアルではない接客、人対人の思いやり、社会人としての人間力向上をはじめ、地域の人たちとの交流を通じてエリアや人の魅力を把握、地域としても若者の意見を吸い上げる機会とした。
 北信地域振興局商工観光課の小林忠司課長は、「思ったよりもいい成果が出たが、課題もあるので改善しながら来年度も引き続き実施していきたい」と語る。課題とは、今回の参加者のうち、「山ノ内町を就職先として考えるか」の問いに「考える」と答えたのはわずか1割にとどまり、この割合を高めることもポイントとみる。また「バイトの方が指導が楽」「仕事ができない」といった受け入れ施設側の声もあることから、「アルバイトなど短期労力とは異なり、受け入れ側によい人材を確保するための取り組みと、目的を理解してもらうことが大切」とも受け止めていた。県外学生らに就職内定者が出なかったのは、学年を問わず受け入れたことも影響しているとする。
 木島平で移住体験
 同会議ではまた、冬はスキー場やインストラクター、グリーン期は農業など、「一人多役」型働き方、暮らし方のモデルケースを発信。本年度は岳北をモデル地区に、受け入れ企業なども参加して首都圏で移住説明相談会を開催した。
 この取り組みから、首都圏の40歳代の夫婦が木島平観光で働きながら1カ月の「お試し移住」を体験した。移住に積極的な夫人からは「雪が多かったが良かった」と感想。ただ、夫の仕事の都合もあって今のところは「前向きに検討している」ものの、移住には至っていない。
 本年度は県労働雇用課のモデル事業を活用したが、新年度からは北信地域振興局の事業として実施する方針。2020年度には岳南地域も対象エリアに推進していく方針だ。